PFAS抗議を米市民と共有 県内団体、全米集会に文書 宜野湾街頭で訴えも


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道行く車にPFASによる汚染問題をアピールする市民ら=20日、宜野湾市役所前

 【宜野湾】米ワシントンの環境保護庁(EPA)前で20日、環境汚染に対する全米規模の抗議集会が開かれたことを受け、市民団体「宜野湾ちゅら水会」など複数の市民団体は、沖縄でも汚染問題が起きていることを共有し、連帯する文書を同集会の主催者宛てに送付した。宜野湾ちゅら水会は同日、人体に有害とされる有機フッ素化合物(PFAS)が米軍普天間飛行場周辺から検出されているとして、宜野湾市役所前で抗議スタンディングを実施した。北谷町や読谷村でも有志によるスタンディングが実施された。

 宜野湾市役所前には約30人の市民らが集まり「汚染した土を元に戻して」などと書かれたプラカードを手に、道行く車などにアピールした。

 送付した文書は宜野湾ちゅら水会が独自に土壌調査した普天間第二小学校で、EPAが設定した基準の29倍のPFASが検出されたことにも触れ、日米両政府に対して「沖縄を無害化」することを求めた。

 宜野湾ちゅら水会の町田直美共同代表(66)は「水が汚染されると、肉や野菜、魚への汚染にもつながる。健康が危険にさらされていることを伝え、水の安全を取り戻したい」と訴えた。

 宜野湾市在住で小学生の娘と街頭に立った具志堅美乃さん(44)は「子どもや市民の命を守るためにも、水と土を米軍はきれいにし、二度と汚染しないでほしい」と願った。同役所前には伊波洋一参院議員や、PFASによる汚染問題の解決を訴えて当選した市議会議員も駆け付けた。 (名嘉一心)