資産家を名乗る人物から財産分与の申し出…女性の詐欺被害を防ぐ 琉銀の行員に感謝状 沖縄・嘉手納署


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感謝状を贈った伊波寛利嘉手納署長(右端)と琉球銀行嘉手納支店の仲本靖副支店長(右から2人目)、玉城正美さん(同3人目)ら=13日、同署

 【嘉手納】嘉手納署(伊波寛利署長)は13日、特殊詐欺被害の未然防止に尽力したとして、琉球銀行嘉手納支店の仲本靖副支店長(53)と玉城正美さん(49)に感謝状を贈った。2人は「お客さまの大切な預金。1人でも、1円でも、被害に遭わないよう、不自然な様子が見られれば、積極的に声掛けを行いたい」と話した。

 嘉手納署などによると、同町の70代女性は8月31日、同店を訪れ現金自動預払機(ATM)で振り込み手続きをしていた。女性の操作や様子に異変を感じた玉城さんは「声掛け」をした。

 女性は資産家を名乗る人物から携帯電話のショートメールで財産分与の申し出があり、手数料を振り込みに来店していた。玉城さんは仲本副支店長と一緒に女性から話を聞き、警察へ相談の上、詐欺被害を食い止めたという。同署は発生前日の30日、管内の金融機関を対象にした防犯連絡協議会を開催していた。

 2人は「防犯連絡協議会を受け、支店に戻り勉強会を開いた。職員が気に留めていたことが功を奏した。今後も勉強会などを開いて防犯に取り組みたい」と話し、ほほ笑んだ。
 (高辻浩之)