ロック魂、コザの歩みと共に ドキュメンタリー映画「紫」公開で舞台あいさつ


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
上映後の舞台あいさつに登壇したロックバンド「紫」と、野田孝則監督(左から2人目)、ガレッジセール・ゴリ(右端)=19日、那覇市のシネマQ

 ドキュメンタリー映画「紫 MURASAKI~伝説のロック・スピリッツ~」が、シネマQなどスターシアターズ系で16日、公開された。19日、同館で、野田孝則監督と紫の現メンバー・ジョージ紫、宮永英一、比嘉清正、下地行男、JJ(ジェージェー)、Chris(クリス)の舞台あいさつがあった。司会はガレッジセール・ゴリが務め、会場を沸かせた。

 映画は「紫」の結成50周年を記念した新曲の制作に挑むメンバーに密着。これまでの活動や沖縄の日本復帰当時を振り返る。本土から「紫」のデビューを見ていたミュージシャンやBEGIN、古謝美佐子らのインタビューも収めている。

 ジョージ紫は「去年の9月から、1年余りかけて完成して、大勢の人に集まっていただき、こういう形で上映されてうれしい」と喜んだ。宮永は「BCストリートや、戦後のコザの歴史が伝わっていくことが何よりもうれしい。音楽ではなくて、戦後の沖縄音楽の角度から見たストーリーを皆さんに見てもらったような気がする」と語った。

 映画監督でもあるゴリから、撮影で大変だったことを聞かれた野田監督は「これだけ個性豊かな方々をどう一つの映画にまとめるのか、大変だった。言うことを聞いてもらうこと」と明かした。ゴリは「一つの映画でルールが6個あるのは、まとまらない」と驚きを示しつつ、「素晴らしい映画だとお客さんの拍手が証明している」と太鼓判を押した。

 シネマQとミハマセブンプレックスで25日の上映後に舞台あいさつがある。出演者の紫とBEGIN、幸田悟(司会)が登壇する予定。

(田中芳)