「ジーファーも里帰りを」 ウチナーンチュ大会 今村さんら情報求む


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ジーファー(今村治華さん所蔵)

 第7回世界のウチナーンチュ大会に合わせて、フリーライターの今村治華さんと、琉球歴史研究家の賀数仁然さんは、「ジーファー(かんざし)のお里帰り」を計画している。戦前・戦後に海外に渡った県系移民が沖縄から持参したジーファーを同大会の時期に合わせて沖縄に持ち寄って里帰りさせることで、先人の苦労をねぎらい理解を深める。

 約10年前からジーファーの研究に取り組む今村さんは「ジーファーには人生が詰まっている。持ち主のライフヒストリーを伺いたい。ぜひ情報を寄せてほしい」と世界のウチナーンチュに向けて呼びかけている。

協力を呼びかける今村治華さん=21日、那覇市泉崎の琉球新報社

 ジーファーは沖縄の女性が結い上げた髪に挿したかんざしで、今村さんによると700年以上の歴史がある。古くなったら買い替える現代の髪飾りとは違って、同じ物を長く大事に使い、人生を共に歩む生活の道具でもある。年を重ねて髪の量が少なくなれば、ジーファーを短く打ち直して利用していたという。ジーファーが沖縄に帰ることは、沖縄から海外に渡った県系1世らの持ち主が里帰りをするという意味がある。

 掃除の際にタンスの奥から出てきたり、マドラーと思って食器棚にあったりする人もいるといい今村さんは「県系1世の方が使っていたジーファーが案外手元にあるかもしれない」と話した。

 「ジーファーのお里帰り」について紹介するインスタグラムやフェイスブックのメッセージなどを通じて情報を集めている。QRコードは次の通り。 (中村優希)

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