宜野座が6年ぶり8強 ミス切り替え逆転 県高校野球秋季大会


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 第72回沖縄県県高校野球秋季大会第12日は24日、北谷町のアグレスタジアム北谷、沖縄市のコザしんきんスタジアムで3回戦4試合を行い、8強が出そろった。宜野座は第2シードの北谷を5―3で破り、6年ぶり22度目の8強入りを果たした。エナジックは浦添商に9―5で勝ち、初のベスト8に入った。糸満はKBC未来を4―2で下し、5年ぶり25度目の準々決勝進出となった。ウェルネス沖縄は3―1で宮古に勝利し、3年連続3度目の8強。25日は準々決勝を行い4強が決まる。


 「ミスしても下を向くな」。宜野座は初回に三つの失策で先制を許したが、メンバーで声を掛け合い、引きずられることはなかった。上位打線が2巡目で相手先発を捉えて鮮やかに逆転。約束通りに前を向き、挽回を図った。得点を重ねて第2シードを撃破した。
 

北谷―宜野座 3回裏2死三塁、逆転の適時二塁打を放つ宜野座の4番大城康宝=24日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(謝花史哲撮影)

 2点を追う三回に連打が生まれ3得点で形勢をひっくり返した。130キロ台を投じる北谷の先発エースに、主将の大保響輝(ひびき)は「打てない球じゃない」と、得点機でスイッチを入れた。

 バッティングマシンで球速140キロを振り込んできた。自信はあったが、最初の打席は速いというイメージが先行し「体がこわばってしまった」と打ち取られた。

 しかし守りのミス対応に続き、ここでも持ち前の切り替えの良さを発揮。2番大保の単打、3番宜野座空遙(くりあ)の三塁打で追い付いた。

 さらに勝負強さを買われ初めて4番に起用された1年の大城康宝(こうと)が内角直球を強打し2塁打で逆転を果たした。

 大保は「クリーンアップが機能するかどうか。今日はそれが出せた」と勝因を挙げ、準々決勝も切り替えの早さで局面を打開し、勝ち上がりを目指す。

(謝花史哲)