ウェルネス、初の4強 上原13奪三振、連日完投 攻守かみ合う 県高校野球秋季大会


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 第72回県高校野球秋季大会第13日は25日、北谷町のアグレスタジアム北谷、沖縄市のコザしんきんスタジアムで準々決勝4試合を行い、4強が決まった。ウェルネス沖縄はエナジックを5―2で退け初の4強入りを果たした。準決勝は10月1日、コザしんきんスタジアムで興南―沖縄尚学、糸満―ウェルネス沖縄の2試合を行う。


 

ウェルネス沖縄―エナジック 要所を抑え、完投勝利したウェルネス沖縄の上原律己=25日、アグレスタジアム北谷(ジャン松元撮影)

 攻守がかみ合ったウェルネス沖縄が粘るエナジックを5―2で退け、初の4強に名乗りを上げた。エース上原律己が前日3回戦に続き完投し、13奪三振の力投だった。打っては大型1年生の5番大濵安綺が、四回に3点本塁打を放ちチームに勢いをもたらした。

 上原は、疲れもあったが気持ちで投げたという。調子が良かった直球をコースに投げ分け、テンポ良く打者を打ち取った。課題だった四死球もなし。投球の満足度を問われると「90点くらいです」と控えめに笑った。

 10安打を浴びたが、捕手の新城琉愛(るきあ)が走者を2度も補殺に仕留めるなどピンチを救った。

 攻撃は四回1死一、二塁で大濱が右方向に特大弾を放ち3点を先制した。身長175センチ、体重100キロの大型大砲だが、ここ8打席は無安打で悔しい思いをした。ダイヤモンド一周は無表情だったが、内心は「最高。うれしかった」と喜びをかみしめていた。後輩の大仕事に感化された打線は七回に2点を加えた。

 五十嵐康朗監督は「次は九州大会出場が懸かる一番大きな試合。万全を期していきたい」と力を込めた。初の4強から、さらに上位を狙う。

(金良孝矢)