テラス、ホームで今季初勝利 最後まで諦めず、残り3秒で劇的勝利 ハンド女子JHL


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 ハンドボールの日本リーグ(JHL)女子暫定11位のザ・テラスホテルズは1日、名護市の21世紀の森体育館で、同8位の飛騨高山ブラックブルズ岐阜と今季第6戦を戦い、27―26で今季初勝利を飾った。通算成績は1勝5敗で暫定11位。

 テラスは前半、飛騨高山の激しい攻撃に懸命に対応。互いに点を取り合うシーソーゲームとなり12―12で折り返した。後半立ち上がりで一気に2点差をつけたが、逆転されると一時は4点のリードを許した。しかし17分過ぎから追い上げ同点に。残り3秒で決勝のシュートを決め、劇的な勝利を収めた。次戦は15日午後0時半から同会場でイズミメイプルレッズと戦う。
 

(1日・名護市21世紀の森体育館)
▽女子
ザ・テラスホテルズ(2)
 27―26(12―12,15―14)
飛騨高山(3)

 【評】前半は江藤美佳が5得点、樋口怜於奈の3得点で接戦を展開した。上地涼奈は果敢に仕掛け、後半立ち上がりには連続得点で気を吐いた。相手からの激しい攻撃にはGK田口舞が気迫のセーブで防御した。一方で5回あった7メートルスローは3回をはじかれるなど逸機もあって、最終盤まで引き離すことができず、上地の劇的なシュートが勝負を決めた。


 

ザ・テラスホテルズー飛騨高山ブルックブルズ岐阜 後半、シュートを決めるテラスホテルズの上地涼奈(左)=1日、名護市の21世紀の森体育館(大城三太撮影)

 飛騨高山と厳しい攻防を繰り広げたザ・テラスホテルズ。最後まで諦めずに粘り強く戦い抜き、ホームで念願の初勝利を飾った。東長濱秀作監督は「今日の勝利のために頑張ってきた」と選手の奮闘をたたえた。

 8月の第5戦からのブランクの間の練習が奏功した。一つのミスでもシビアに突き詰めたことで徐々に変化が生まれた。東長濱監督は「粘り強くやっていこうという雰囲気が出てきた」と振り返る。

 安定感のある江藤美佳がこの日も11本打って10得点と精度の高さを発揮。樋口怜於奈が7点、上地涼奈が6点でけん引した。江藤は「1本外したのが惜しかったが、今日はキーパーをよく観察できていた」と勝利をかみしめた。

 特に粘り強さを発揮したのは上地。前半は速さで相手防御をかき回したが負傷しベンチへ。戻ってくると後半に連続2得点したが、今度は接触で口から出血し再びコート外へ。動揺が広がるように失点が続き、一時は4点を離された。

 粘って食らい付くと上地が最終盤に復帰。残り1分を切ってシュートを外す場面もあったが、最後の3秒で劇的なロングシュートを決めた。「負けたくないという一心。最後は技術と言うより気持ちでシュートを決めた」と胸を張った。

(長嶺晃太朗)


粘り強かった

 東長濱秀作監督の話 過去最多得点で勝利できた。前回の試合以降、いろんな準備ができて良かった。前半は相手にワンマン速攻を何度も取られた。自分たちがしたかったことだ。オフェンスの終わり方をもっと整えれば、難しいゲームにはならなかったはずだ。後半は何とか粘り強く戦えた。