沖尚、2年ぶり10度目の優勝 三回に打線爆発、一挙6得点 県高校野球秋季大会


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沖縄尚学―ウェルネス沖縄 3回2死一、三塁、2点適時打を放つ沖尚の大城和平=2日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 沖縄尚学は今大会初めて相手にリードを許す展開となったが、三回から打線がつながり一挙6得点で逆転に成功した。終わってみれば19安打10得点の快勝。普段は辛口の比嘉公也監督も「(三回の)2巡目から(相手投手の球を)しっかり捉えたのは百点」と手放しで褒めた。

 前日の興南との準決勝も投げたエース東恩納蒼が先発した。初回は安打や失策などが絡んで2点を先制され、相手に流れが傾いた。しかしチームに焦りはなく「落ち着いていこう」と声を掛け合った。

 三回に先頭の8番東恩納が内野安打で出塁。さらに走者をため1死満塁とし、3番仲田侑仁(ゆうと)が左越えに適時二塁打を放ち走者を一掃して流れを引き寄せた。決勝へ勝ち上がるまでに打線がつながらない課題もあったが、この日はその不安を払拭した。

 夏の県大会では先輩たちが準優勝。新チームになり、周囲から「勝って当たり前」「強いでしょ」と言われプレッシャーもあった。佐野春斗主将は「実際に力はない。でもそれぞれの小さな力を束にして立ち向かえた」と振り返る。これからの九州大会でも団結して臨む決意だ。
 (金良孝矢)


 第72回県高校野球秋季大会最終日は2日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで決勝を行い、沖縄尚学がウェルネス沖縄を10―3で下して頂点に立った。沖尚の優勝は2年ぶり10度目。ウェルネス沖縄は初めての準優勝となった。2校は、来春の選抜大会の参考資料となる第151回九州地区大会(22~28日、県内開催)への出場が決まっている。決勝前には、1日の準決勝で敗退した2校による九州大会派遣補欠校順位戦があり、興南が糸満に11―1の六回コールドで勝利した。
 

優勝した沖縄尚学のメンバー