ウェルネス、初の決勝舞台で大きな経験 主将「九州では一戦一戦大事に」 県高校野球秋季大会


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沖縄尚学―ウェルネス沖縄 7回2死一塁、右直を好捕する沖尚の糸数幸輝

 ウェルネス沖縄は沖縄尚学に大差を付けられたものの、初の決勝の舞台で大きな経験値を得た。

 初回から積極的に攻める沖尚に対し、二塁走者の生還を阻止するなど、得点を許さなかった。裏の攻撃では、2死一、二塁から1年生の大濵安綺が初球を狙い打ち。フェンス直撃の豪快な二塁打で2打点の先制打を浴びせた。三回には4番當銘愛渉(あいる)がレフトスタンドへの本塁打で1点を奪うなど打撃力の強さを印象付けた。

 チームは連日完投でチームを決勝へと押し上げたエース・上原律己を封印し、安里幸大を先発に起用した。ただ、三回に6失点と沖尚打線に捕まって試合を有利に運ばれた。

 五十嵐康朗監督は「今大会、なかなか安里に投げさせる機会がなく、本人を成長させる場にしたかった。フォームを修正した後半の五回から七回までは良かった」と課題と成果を確認した様子だった。

 宜野座凜主将は「投手陣は1人だけ良くても勝てない。そこを含めて守備の課題が見つかった。九州では一戦一戦を大事に勝ちに行く」と飛躍を誓った。
 (大城三太)


 第72回県高校野球秋季大会最終日は2日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで決勝を行い、沖縄尚学がウェルネス沖縄を10―3で下して頂点に立った。沖尚の優勝は2年ぶり10度目。ウェルネス沖縄は初めての準優勝となった。2校は、来春の選抜大会の参考資料となる第151回九州地区大会(22~28日、県内開催)への出場が決まっている。決勝前には、1日の準決勝で敗退した2校による九州大会派遣補欠校順位戦があり、興南が糸満に11―1の六回コールドで勝利した。