キングス、開幕2連勝 昨季王者・宇都宮に85-70 後半も着実加点、逆転許さず


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは2日、沖縄市の沖縄アリーナで宇都宮ブレックスと今季第2戦を行い、85―70で勝利した。キングスは第1戦に続き激しい守備で宇都宮のミスを誘発すると、ジャック・クーリーらがインサイドで力を発揮して得点を重ねた。第1クオーター(Q)をわずか6失点で切り抜けると、第2Qは岸本隆一の3点弾などでリードを広げた。第3Qに入ると宇都宮が高い位置からプレッシャーを仕掛け、キングスは思うように攻撃を組み立てられなかった。第4Qは宇都宮が連続で3点弾を決めて点差を詰めたが、キングスは今村佳太の得点などで逃げ切った。次戦は8、9の両日、愛知県のドルフィンズアリーナで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと2連戦を行う。

▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、6510人)
琉球 2勝
 85―70(22―6,19―14,22―26,22―24)
宇都宮 2敗

 【評】前後半で流れが変わる試合で、最後はキングスが逃げ切った。前半はキングスが守備とリバウンドで強さを見せて試合の主導権を握った。後半は宇都宮が守備の強度を高め、3点弾で追い上げた。キングスはリングへの攻撃を続け、着実に加点して逆転を許さなかった。


 

琉球―宇都宮 第2Q、攻め込んでシュートを狙うキングスの今村佳太=2日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 勝負どころで今村佳太の集中力が光った。宇都宮の猛追を受けた第4クオーター(Q)に何度もリングへアタックし、攻撃をけん引した。リバウンドやルーズボールに飛び込む泥臭さも見せ、試合終盤にはファウルを受けて得たフリースローを確実に沈めた。

 第1戦の快勝から一転して、この日は難しい試合となった。キングスが大きくリードして迎えた後半、宇都宮が守備の圧力を強めるとリズムが乱れた。攻撃ではスムーズなパス回しができず、難しいシュートを選択した。守備では簡単に3点弾を許し、最大27点あったリードを一桁に詰められた。桶谷大HCは「自分たちでリズムを崩すシーンがあった」と反省する。

 それでも岸本隆一の3点弾やコー・フリッピンのインサイド攻撃で加点し、どうにかリードを保った。今村の得点などで逆転は許さず、指揮官は「勝って成長できるならチームにとってもいいことだ」と言う。

 開幕2連勝と上々の滑り出しとなったが、岸本は「まだ2試合しか終わっていない」と冷静に受け止める。長いシーズンは始まったばかり。強敵との対戦はこれからも続く。岸本は「(試合から)何を学び、次に生かせるかが大事だ」と前を見据えた。

(平安太一)


前半は完璧に近い形

 桶谷大HC(キングス)の話 前半は攻撃も守備も完璧に近い形だった。後半は攻撃面は悪くなかったが、守備では3ポイントを連続で決められてリズムがどんどん悪くなった。後半はやりたいことができなかったので、そこをしっかりとてこ入れしたい。

一生懸命やっていた

 佐々宜央HC(宇都宮)の話 出だしから流れをつかめずにミスがあった。昨日の反省を生かせない部分があったが、選手は一生懸命やっていた。後半は新しくチームに加わったメンバーがかみ合っていた。これを40分間、やり続けないといけない。