「自立」への練習として読んでみて 「正しいパンツのたたみ方」南野忠晴著<司書の推し本>1


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
古殿歩さん・豊見城市立伊良波中学校

 若者の活字離れ、読書離れが指摘されて久しい。学校からは「図書館離れ」に嘆く司書の声が聞こえる。読書活動推進を目的に、新企画「司書の推し本」では、子どもたちに読んでもらいたい「推し本」を、学校図書館の司書に紹介してもらう。

[推しポイント]自立への練習と心構え

 2022年4月から、成人年齢が18歳に引き下げられました。2年短くなったことで、早く大人になるよう急(せ)かされた気持ちになったり、漠然とした不安を感じたりしている子もいるのではないでしょうか。

 「自立」への練習、心構えとして、ぜひ読んでもらいたい1冊です。(古殿(ふるどの)歩(あゆみ)・豊見城市立伊良波中学校)

[あらすじ]生活に必要な技術とは

 著者の南野忠晴さんは、大阪府立高校で英語教師を13年勤めた後、「生活力」の大切さを感じて家庭科教員に転身した経歴の持ち主。生活に必要な技術を身に付け「一人でも何とかできる」と思えるようになることが「自立」への一歩だと語る。本書では、パンツのたたみ方、おかゆの作り方など家事の技術だけでなく、一人一人が快適だと感じる基準は異なるとして、家族やパートナーとの付き合い方も紹介している。