玉城知事、林外相や岡田沖縄相と相次いで面会 外相には辺野古新基地見直しなど求める


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林外相(右手前)と会談する沖縄県の玉城デニー知事(左端)=4日、外務省

 【東京】上京中の玉城デニー知事は4日、林芳正外相、岡田直樹沖縄担当相らと相次ぎ面会し、基地問題の解決や沖縄振興計画への協力を求めた。沖縄振興について「(県と国の)方向性は全く軌を一にしている」とし、年末の予算編成に向けて県が求める所要額の確保を求めた。

 林外相らとの面会はいずれも冒頭以外は非公開で行われ、玉城知事が終了後に取材に応じた。

 玉城知事によると、林氏との会談で、3日に行われた松野博一官房長官との会談での要望と同じく辺野古新基地建設の見直しや嘉手納基地(嘉手納町)の元駐機場「パパループ」地区への防錆(ぼうせい)整備格納庫の設置見直し、米軍基地周辺での有機フッ素化合物(PFAS)の調査を求めた。

 岡田氏には、海洋資源を活用した新産業「ブルーエコノミー」の推進など県の振興計画への理解と支援を要請。岡田氏からは、女性や若者への支援拡充の必要性について指摘があり「年末の予算折衝に向けて、どのくらいリカバリーできるか頑張りたい」と年末の予算交渉に向けて前向きな回答があったという。

 玉城知事は、岸田文雄首相が掲げる「強い沖縄経済」の実現に向け、「それなりの予算の確保が前提だと受け止めている」と述べた。
 (安里洋輔)