夢は飼育員、小学4年生が「ボクの生き物展」を開催 飼育する30種以上の生き物や手製の標本、自ら解説 沖縄・うるま


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「ボクの生き物展」を開催した島袋諒珂さん(右)=9月18日、うるま市立海の文化資料館

 【うるま】高江洲小4年生の島袋諒珂(りょうが)さん(9)が9月17、18の両日、自ら採集した昆虫などを展示する「ボクの生き物展」を、うるま市立海の文化資料館で開催した。自宅で飼育する30種以上の生き物のほか、手製の標本や本島北部などで撮影した生き物の写真、オキナワカブトの観察記録などを展示した。229人が来場し、島袋さんは一人一人に展示について丁寧に解説していた。

 2歳の頃に祖母が買ってくれたカメがきっかけで生き物への探求心が芽生えた。「いろいろな生き物にそれぞれ個性があった」。昆虫や両生類へと関心がどんどん広がった。現在では自宅の一室が生き物部屋になり、庭に水槽が並ぶ。

来場者に集めた生き物について解説する島袋諒珂さん(右から2人目)

 生育の仕方や標本の作り方などを自主的に学び、学校では友人と生き物の観察会を開くこともある。師匠のように慕う沖縄イチムシ会の山城和浩さんは「好きな気持ちが強いから教えたくなる」と感心する。

 展示会の開催は、知り合った学芸員から勧められたことがきっかけだ。生き物の撮影やレッドデータについての記述など、夏休み中に準備を進めた。自ら採った生き物のほか、お小遣いで購入したり、イチムシ会から預かった生き物も展示した。

 将来の夢は動物園か水族館の飼育員になることだ。沖縄こどもの国や沖縄美ら海水族館は何度行っても飽きないという。

 「立場が強い人間のせいで危機にある生き物がいる。それなら自分は小さい生き物を守りたい」と語った。
 (古川峻)