黒塗りの遺骨文書、沖縄県が一部開示へ 百按司墓からの持ち出し巡り 那覇地裁で口頭弁論


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 戦前、研究目的で今帰仁村の風葬墓「百按司(むむじゃな)墓」などから持ち出された遺骨の返還を求める団体「ニライ・カナイぬ会」が、関連文書の一部を県教育委員会が黒塗りで開示したとして県に不開示処分の取り消しなどを求める訴訟の口頭弁論が6日、那覇地裁で開かれた。県側は争う姿勢を示していたが、不開示部分の一部を開示する考えを示した。

 県側は準備書面で、人骨の番号や性別などについて開示する予定だとした。開示時期は明らかにしなかった。福渡裕貴裁判長は「開示がいつになるかのめどが分からないと次に進まない」などと述べ、県側に早急に見通しを示すよう促した。

 原告側は、処分を変更して一部開示することとした理由などを明らかにするよう釈明を求めた。