中学サッカーで審判がルール適用ミス PKやり直しで勝敗覆る 中体連がおわび 沖縄


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 7月24日に沖縄県恩納村の赤間総合運動公園で行われたサッカー県中学校大会準々決勝の与勝―小禄のPK戦で、審判のルール適用ミスがあった。試合は当初、与勝が勝利していたが、ミスの影響でPK戦をやり直し、与勝が敗れる結果になった。県中学体育連盟は事実関係を認め、4強入りを逃した与勝を3位に繰り上げることを決定した。同連盟はホームページに経緯説明やおわび、再発防止策を載せている。

 試合は1―1の同点となりPK戦が行われた。与勝の5人目のゴールが決まったが、審判はキッカーがボールに2度触れたと判定し、やり直しを行った。やり直しもゴールとなり、6人目までもつれたPK戦は5―4で与勝が勝利した。

 しかし試合終了後に、競技規則で「PK方式」で「ボールに2度触れること」はミスキックとなり、やり直しを行わないことが判明した。県中体連で協議した結果「キックのやり直しを認めたことは主審および審判団のミスであり、試合の結果に直接影響を及ぼす場面」であったことから、PK戦のやり直しを決めた。運営する専門部は試合後の夕方に両チームに再試合の実施を連絡した。

 翌日にPK戦をやり直して与勝は8―9で敗れ、小禄が準決勝へ進出。当初の結果が覆る形となった。

 中体連側は与勝の3位認定について「一度ベスト4進出(3位の権利)を認めた後に、審判団のミスでPK戦をやり直すという前代未聞の対応になったことへの説明が十分ではなかったこと、生徒が困惑している状態でやり直しをしたことで、与勝の生徒に対する配慮が不十分だった」としている。

 与勝サッカー部の東恩納盛也顧問は「このような事情で子どもたちへ不利益が生じないようにしてほしい。私は運営側も経験しているのでどちらの気持ちも分かる。今後、改善策を講じるということで、中体連の意向を保護者にも説明した」と話した。

(大城三太)