沖縄の球児に勇気 仲地投手ドラフト1位、県内大学からプロへ 母校・嘉手納高校や地元読谷村から祝福の声


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ドラフト1位指名を祝福する、仲地礼亜投手の母校・嘉手納高校の野球部員ら=21日、嘉手納高校

 【中部】沖縄大学の仲地礼亜投手が、県内大学から初めてドラフト指名をされてから一夜明けた21日、母校の嘉手納高校や地元の読谷村は祝福のムードで包まれた。有望選手が県外に行くこともある中で「沖縄の大学からでもプロを目指せることを実証できた」という仲地投手の躍進は、球児らを勇気づけた。

 嘉手納高校は同日の全校集会で仲地投手のドラフト1位指名を報告した。生徒らは身近な先輩の偉業に歓喜した。屋良淳校長は「生活態度も良く、まじめで研究熱心な生徒だったと聞いている。今後の活躍が後輩や地元を、さらに元気づけてくれるはずだ」と期待した。

 野球部で2年生の津堅匠主将は「ただただ、すごいなと思った。地道な努力がプロの道を開いたと思う。自分たちも先輩を目標に甲子園を目指したい」と前を見据えた。同校は週明けにも、仲地投手を祝福する垂れ幕を掲げる。

 仲地投手を指名した中日ドラゴンズの2軍が、キャンプで訪れる読谷村でも喜びの声が上がる。石嶺伝実村長は「沖縄育ちのプロが読谷から羽ばたいたことは村民の誇りだ」と喜んだ。仲地投手は今後、読谷村役場に報告に訪れる予定で、石嶺村長は「早くユニホーム姿を見たいが、今はとにかくおめでとうと伝えたい」と心待ちにした。

(名嘉一心)