焼け残った首里城の木材で三線製作 うるま市の工房が22本「三線を奏でて、首里城に思いを」


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「首里城女官居室木材三線」を手にする「うるま屋」の新里紹栄代表=21日、県立武道館

 沖縄県うるま市に工房兼店舗を構える沖縄三線うるま屋は、2019年に消失した首里城内で焼け残った「女官居室」の木材の一部を使用した「首里城女官居室木材三線」を販売している。

 火災を免れた梁(はり)や柱などのヒノキ木材を削り、棹(さお)の部分の素材として使用している。損傷が残った部分を取り除き、丁寧に仕上げ、22本が製作された。10月から販売を始め、すでに半分以上が完売した。22本が完売し次第販売終了となる。

 うるま屋の新里紹栄代表は「首里城は平和の象徴。その首里城の復活に、三線の音色はふさわしい。この三線を奏でて、首里城に思いを寄せてもらいたい」と語った。

 価格は13万円で、製作費などを引いた売上金が首里城未来基金に寄付される。注文は三線うるま屋・新里、電話090(7469)5186。
 (普天間伊織)