ソフトボール 男子は読谷、女子はコザが優勝 読谷の城間、五回まで完全試合 県高校新人大会


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 県高校新人体育大会は25日、読谷村のゆんたんざソフトボール場で男女の決勝戦までが行われ、男子決勝は読谷が9―0の五回コールドで美里工を下し、7年連続22度目の優勝をつかんだ。投手の城間太陽は、打者を一度も出塁させずに完全試合(参考記録)で勝利した。女子決勝はコザが9―2の六回コールドで読谷を下し、2年連続6度目の頂点に立った。男子は読谷、美里工、嘉手納、女子はコザ、読谷が12月に沖縄で開催される九州大会の出場権を得た。

 読谷のエース・城間太陽が5回までの記録ながら、打者に出塁を許さない完全試合を達成した。得意のライズボール主体で組み立て、15人から10奪三振と気を吐いた。程よく力を抜いて投げたことが好投につながり、「ボールにしっかり指がかかっていた。7割ぐらいはライズで攻めた」と胸を張った。

 背番号「89」は2歳先輩の元エース、名嘉山拍空(はく)から引き継いだ。「1年生の頃から投球フォームなどをアドバイスしてくれ、背番号を継いでほしい」と思いを託された。3年の実力派投手・宮平永夢(ながむ)のプレーも間近に見て、大きな刺激を受けてきた。

 「宮平先輩のように、理想とするのはスピードよりも変化の切れ。先輩たちと自分のフォームを動画で見比べ、練習に生かしている」と研究熱心だ。

 これまで上半身で投げていたが、江尻強監督が指摘するように「8割以上は下半身を使って投げる」力強い投球を目指し、走り込みに力を入れる。

 チームは島袋翔大主将を中心に個性派がそろう。12月に沖縄で開催の九州大会に向け、守備の要となる城間は「ドロップボールも習得したい」とさらなる成長を誓う。
 (大城三太)

「九州ベスト4目指す」 コザ、底上げ図り強豪に挑む

読谷―コザ 5回無死満塁、2点適時二塁打を放つコザの生熊麻央=25日、読谷村のゆんたんざソフトボール場(大城直也撮影)

 決勝のコザは堅守が際立ち、読谷の守備の乱れから9―2と得点差を広げた。投手の知花帆七(はんな)は、球威のある直球を武器に安定感が光った。「前の試合で首を痛めていて負荷のかかる変化球が投げられなかったが、追い風だったのでどんどん直球で攻めた」と準決勝と合わせて1日2試合を投げ抜き、エースとしての自覚を見せた。

 打撃では初回から攻めて2点を奪った。先頭打者の那覇璃音(りおん)が守備の乱れから二塁に進むと、俊足を生かして三盗。チャンスを引き寄せて生還した。4回までに3―1とリードし、五、六回でそれぞれ3点を奪ってコールド勝ち。五回、無死満塁で生熊麻央(まひろ)の右飛で2打点と、ここでも守備の乱れを突いて加点した。

 チームは、2回戦で右足をけがして欠場した知花璃子の思いも背負って勝利をつかんだ。知花を含め、はつらつとした掛け声をグランドに響かせ、ベンチ一体でチームを盛り上げた。辺土名莉々愛(りりあ)主将は「打撃力を上げて九州ベスト4を目指したい」と、底上げを図って強豪に挑む。
 (大城三太)