女子部員、ナイン支える 八重山高野球部・喜舎場さん


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
練習の補助でチームを支える八重山高野球部の女子部員、喜舎場光さん=25日午後1時すぎ、鹿児島県立武岡台高

 鹿児島県で行われている高校野球の秋季九州大会に出場中の八重山高野球部に唯一の女子部員がいる。2年生の喜舎場光さん(17)はベンチ入りはできないものの大会に帯同し、練習の補助などで裏方としてナインを支える。「チームのためにできることをやりたい」と話す喜舎場さん。八重山高は26日、選抜大会出場の目安となるベスト4入りを懸け、準々決勝を戦う。

 喜舎場さんは5歳上の兄の影響で小学4年から地元の少年野球で競技を始めた。石垣中では親の反対で一時、バスケットボール部に入ったものの野球への情熱を断ち切れず2年から野球部に入部した。
 現在は八重山高で男子部員と同じ練習メニューをこなしながら、生徒会長も務める。県内唯一の女子硬式野球チーム・沖縄ティーダバルにも所属し、野球の腕を磨く。
 九州大会ではノックの補助やボール拾いなどでメンバーを支える。「ベンチに入りたい気持ちがあるが、甲子園に行くために自分が何をできるか考えている」とチームのために汗を流す。
 友利有也主将(17)は「喜舎場さんが頑張っていることはみんなも分かっている。甲子園に連れて行きたい」と誓った。(荒井良平)