重量挙げ、新城(沖縄工)、山里(嘉手納)、比嘉(本部)が大会新で優勝 県高校新人大会


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 沖縄県高校新人大会は29日、各地で13競技が行われた。重量挙げは男子73キロ級の新城光人(沖縄工)、女子64キロ級の山里美月(嘉手納)、同59キロ級の比嘉成(本部)がそれぞれスナッチやジャークで大会新を出し優勝した。相撲団体は中部農林が3―0で北部農林に勝利し7連覇した。無差別級と100キロ以上級は中部農林の伊良部誠士が制して3冠を達成した。柔道団体は沖縄尚学が男女同時優勝を果たした。男子18連覇。女子は25連覇となった。ソフトテニスの男子団体は八重山が制し、女子は糸満が頂点に立った。いずれも2連覇。剣道個人男子は源河諒大(興南)、女子は石嶺姫らら(那覇)が優勝した。レスリング男子個人は51キロ級を玉城悠(北部農林)、65キロ級を大村京次郎(同)が制した。


「九州で1位狙う」新城
 

重量挙げ男子73キロ級 ジャークで大会新となる115キロを挙げる新城光人(沖縄工)=29日、豊見城高

 重量挙げ男子73キロ級の新城光人(こう、沖縄工)がジャークとトータルの大会新で優勝した。ジャークは従来記録を7キロ、トータルは5キロ上回った。膝の痛みを抱え、万全の状態ではない中、栄冠をつかんだ。

 スナッチは調子が上がらず、2回目の88キロ以外は失敗。「緊張もあり、バーを持ち上げる時にぶれた」。けがで十分な練習ができなかったことも影響した。「うまくいかなかった分を取り返そう」と気持ちを切り替えてジャークに臨んだ。

 ここで本領を発揮した。2回目に110キロで大会新を出すと、3回目は115キロとさらに更新した。膝を落として姿勢を下げる「ディップ」の特訓を取り入れ、体幹を安定させたことが生きた。「バーが重いとは感じなかった。もっと上を目指せた気がする」と自信をのぞかせた。

 1月には九州選抜が控える。1年生だった昨年は3年生も含む中で6位入賞。「今年は1位を狙っていきたい」と意欲を見せた。

(砂川博範)

 

 


「前向きにいけた」山里

重量挙げ女子64キロ級 ジャーク大会新の79キロを成功させる山里美月(嘉手納)

 スナッチ、ジャーク、トータルで大会新だった女子64キロ級の山里美月(嘉手納)は「ほどよく緊張しながら、集中して臨めた。大会記録は本当にうれしい」と喜んだ。

 ジャークではこれまで、バーを持ち上げた後の姿勢が崩れやすいのが課題だった。練習で足腰を鍛えようとスクワットに時間をかけた。フォームも注意し、上半身をうまく使うことを意識するよう心掛けた。

 これがメンタルにも良い影響を与えた。「一度失敗すると気持ちが落ちることが多かった。今日は失敗しても前向きにいけた」。スナッチとジャークは従来記録をそれぞれ1キロ上回り、手応えを感じていた。

(砂川博範)

 


記録に安堵の表情 比嘉

重量挙げ女子59キロ級 ジャーク大会新の97キロを挙げる比嘉成(本部)

 女子59キロ級の比嘉成(本部)がスナッチ、ジャーク、トータルで大会記録を塗り替えた。スナッチは18キロ、ジャークは24キロ上回り、トータルは42キロの大幅更新だった。10月上旬の栃木国体であまり良い成績が残せなかったと振り返り、「(国体と比べ)前進したと思う」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 スナッチでは課題を残した。1回目で75キロを成功させた後は2回連続で失敗。「いきおい余って後ろに落とした。悪い癖だ」と反省を述べた。

 59キロ級スナッチで日本高校記録(90キロ)を保持する。来月には全日本女子選抜選手権が開催されることに触れ「自分の記録を破りたい」と語った。

(砂川博範)