余った日用品を必要な家庭に 沖銀坂田支店と西原支店、西原町社協と連携しフードドライブ事業 


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
(左から)沖縄銀行西原支店の仲里篤店長、坂田支店の金城英秋店長、西原町社協の大城幸哉会長と与那嶺力副会長=10月7日、西原町社会福祉協議会

 【西原】沖縄銀行の坂田支店と西原支店は西原町社会福祉協議会と連携し、家庭で余っている食品などを集め、困っている家庭に届ける「フードドライブ事業」に取り組んでいる。家庭などで眠っている食品(賞味期限1カ月以上)や使用していないベビー用品(粉ミルク・ベビーフード・紙おむつなど)を両支店で集め、町社会福祉協議会が毎週金曜日に回収する仕組み。11日から両支店にフードボックスを設置し、取引企業や来店者、行員に協力を呼びかけている。

 町社協の大城幸哉会長は「困窮世帯へ食料品の提供をしているが、コロナ禍になり、より目立ってきた。地域の方や企業の皆さまの社会貢献で、お困りの方々に手を差し伸べてほしい」と支援に感謝し、1日でも長く続くよう要望した。

フードボックスに入り切らない菓子を持つ沖縄銀行西原支店の仲里篤支店長(左)と新崎竜貴さん=12日、西原町嘉手苅の沖縄銀行西原支店

 今回の取り組みは、沖縄銀行坂田支店の金城英秋支店長(52)が7月頃、町社協に協力したいと声かけをして調整を始めた。9月16日にフードボックス設置の合意書を交わし、10月からの実施に至った。金城支店長は「コロナ禍は若干落ち着いてきたが、感染し提供を望んでいる方や、アルバイトの収入が減った大学生など必要な方へ貢献していきたい」と語った。西原支店の仲里篤支店長(49)は「当行はSDGs宣言をしている。食料品も高騰しているので1品でも多く集め貢献していきたい」と述べた。

 西原支店ではテレビのニュースで取り組みを知った利用客が「クレーンゲームで取ったけど、食べきれないので持ってきた」と袋いっぱいの菓子を持参した例もあり、善意の輪が広がっている。
 (小波津昭子通信員)