新報釣りガールが行く!お魚レシピ伝道師への道★第2弾


この記事を書いた人 仲本 文子

 県内の水産物消費拡大を目指し、県が手がける「お魚レシピ伝道師」の育成事業。「自分で釣った魚をおいしく食べられるようになりたい!」と、伝道師を目指す新報釣りガールの仲本が、那覇市の沖縄電力かえるピアで行われた講座に参加した。(紙面は毎月第4木曜日掲載、ウェブ版は毎週木曜日更新)

国際中医薬膳師の宮國由紀恵さん

 第1日目の座学は国際中医薬膳師の宮國由紀恵さんを講師に招き「魚を食べて健康になる」をテーマに、薬膳の基本的な考え方や沖縄に昔から伝わる食文化などを学んだ。一般的に「薬膳」と言えば、難しい、苦いなどのイメージがあるが、沖縄には「ヌチグスイ」や「クスイムン」などのウチナーグチがあるように、琉球王朝時代から受け継がれてきた食に対する考え方がある。宮國さんは「食事はおいしく、健康的でなければいけない」と話す。

 薬膳は「陰陽五行説」と呼ばれる考え方が根本にあるそうだ。食物にはそれぞれ効能があり、それらを組み合わせることによって体調を整える。また、食材は身体を温める食材、身体を冷やす食材、どちらでもない食材の大きく3つに分類され、その時の体調に好ましい食べ方がある。例えば、夏場は身体に熱がこもりやすいため、身体を冷やす食材であるゴーヤーを食べる。しかし、冬場は身体を冷やすため、毎日食べることは避けたい。冬場は玉ねぎやニンニクなどを食べ、身体を温めるのが好ましいとされている。

宮國先生の話を興味深そうに聞き入る参加者ら

 もちろん、水産物にもそれぞれ効能がある。赤身のマグロは身体を温める部類に入る。気や血を補い、貧血、体力回復、動脈硬化の予防などの効能がある。モズクは身体を冷やす部類に入り、便秘や高血圧、動脈硬化やがんなどの予防に良いとされている。宮國さんは「魚は身の部分だけではなく、頭や目の部分など、丸ごと食べられるのが魅力のひとつ。昔から伝えられる食べ方と効能、組み合わせなどを伝えていきたい」と語った。

表のように、食材は身体を温める・冷やす・どちらでもないものに区分される

 「魚が身体に良い」と聞いたことはあっても効能までは知らなかった。美味しく健康になれる薬膳料理に興味が湧いた。2日目は、初日で学んだ薬膳の考え方を取り入れたレシピを、実際に調理する工程だ。「失敗して怒られないかな・・・でも魚食べたい」大きな不安と美味しいものへの期待を胸に、調理実習に挑んだ。(次回のウェブ版は11月5日に更新)(仲本文子)