「首里城復興祭」(首里城祭実行委員会主催)の最終日の3日、那覇市の首里城公園では、午前9時から首里城正殿の構造材として使われる御材木を首里城に運び込む儀式「木遣行列」が実施された。首里城に運び込まれる御材木を見ようと、沿道には大勢の人が詰めかけた。
総勢140人が琉球王国時代の衣装に身を包んで、首里高校近くの中山門跡から守礼門付近まで練り歩いた。出発の儀では、首里クェーナ保存会が御材木のお清めと祈りをささげ、厳かな雰囲気に包まれた。御材木はトレーラーに乗せられ、首里城内に運び込まれた。
出発式で玉城デニー沖縄県知事は「御材木は首里城を支えるはりとして使われる。多くの人の復興への思いが込もった材木を届けよう」とあいさつした。
2歳の息子と共に木遣行列を観覧した那覇市の男性(43)は「首里城火災の時は本当にびっくりした。今日を機にまた元の立派な首里城に復興してほしい」と話した。
正午からは、首里城の奉神門から守礼門にかけて、琉球国王の参詣の様子を再現する「古式行列」が行われる。同日は首里城正殿復元工事の起工式もある。