自転車ロードの四日市サイクル・スポーツ・フェスティバル第18回全国ジュニア大会が10月30日、三重県同市の水沢・桜地区特設コースで行われ、女子U17の部(35.8キロ)で金武町出身の近田ちひろ(金武中―愛媛・松山学院高1年)が1時間1分32秒928で全国初優勝を果たした。18歳以下の女子ジュニア(同)の部では3位となった。
「ここでアタックをかけたらいけるな」。ゴールまで残り約1キロ。3人いる第2集団で近田ちひろ(松山学院高1年)は、前に出る勝負に出た。計算通り2人を抑え込み3位でゴール。U17の部では初の栄冠となり、「優勝できてうれしい」と余韻に浸った。
1周9キロのコースを4周するレース。1周目序盤で複数台が絡む落車が発生し、各集団にばらける展開になった。
落車の後続にいた近田は、横に逃げて5人いる第2集団に付けた。2周目中盤にはその中から3人が抜け出し、終盤で勝負を仕掛けた近田に軍配が上がった。
抑え込んだ2選手の特徴を把握し、得意な展開に持ち込んだタイミングはどんぴしゃだった。「自分で考えて行動するのは初めて。決まって良かった」と安堵(あんど)した。
主戦場はトラックの2キロ個人追い抜き。1年生ながら8月の四国総体は初出場で8位入賞を果たした。全国トップレベルの選手が集う舞台で多くの刺激を受けた様子。今大会では勝負強さを発揮し自信を深めた。それでも「上り坂がまだ弱い。パワーとダッシュ力がまだない。次に向けて頑張りたい」と勝ってかぶとの緒を締めた。
(金良孝矢)