米「来春までに決定」 嘉手納基地内への防錆整備格納庫、施設場所で見解示す


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小野功雄沖縄防衛局長(右)に防錆整備格納庫整備計画の見直しを求める県議会決議を提出する米軍基地特別委員会の照屋大河委員長=7日、沖縄防衛局

 沖縄県議会米軍基地関係特別委員会(照屋大河委員長)は7日、米軍嘉手納基地内の旧駐機場「パパループ」地区への防錆(ぼうせい)整備格納庫移設計画を巡り、計画の見直しを求める要請行動を県内の日米両政府機関に実施した。照屋委員長によると、嘉手納基地で応対した第18任務支援群司令官のローラ・ラモス大佐は「2023年春に承認される」などと述べ、来年春までに新設格納庫の場所が決定するとの見方を示した。沖縄防衛局で対応した小野功雄局長は「嘉手納町の懸念を伝達しつつ、日米のあらゆるチャンネルで協議している」と述べた。

 照屋委員長によると、米軍側は防錆整備格納庫の整備について、日米安保への貢献や即応性を維持する観点から、必要性を強調。その上で、パパループ地区への格納庫新設を巡り、ラモス大佐は「日米両政府で協議が進められている。判断を待ちたい」と述べ、日米両政府間の協議を踏まえた上で対応を決定する考えを示した。

 沖縄防衛局での要請行動で、照屋委員長は「(場所が決定する23年春までに)時間が少なくなっている。スピードを上げ、ぜひ力強く交渉してほしい」などと求めた。小野局長は具体的な協議内容については言及を避け「精力的に協議をしている」などと説明した。

 県議会の決議は住宅地に近い、パパループ地区への建設計画の見直しを求め、全会一致で可決した。同委員会は7日、外務省沖縄事務所、米国総領事にも同様に要請した。 (池田哲平)