防衛省が国会答弁を修正 オスプレイ不具合の把握時期、答弁者が誤り 普天間飛行場配備当時は「米側から説明なかった」


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防衛省(資料写真)

 【東京】垂直離着陸輸送機V22オスプレイで機体のエンジンとプロペラをつなぐクラッチに不具合が生じる問題について、防衛省は8日午前の参院外交防衛委員会で、2010年に防衛省としても問題を把握していた旨を答弁したが、同日午後の記者会見で答弁を修正した。防衛省は、答弁者が「米国防省は」とすべきところを「米国防省から」と誤って発言したと説明した。

 実際には「12年に普天間飛行場に配備された当時、米側からこの現象についての説明はなかった」という。防衛省は議事録を修正するかどうか対応を検討している。

 8日午前の委員会で、山添拓氏(共産)は、防衛省が10年の段階で把握していた可能性を指摘した上で「米軍からクラッチの不具合について知らされたのはいつか」と質問した。質問に対し、町田一仁人事教育局長は「防衛省においては、米国防省からオスプレイにおいてクラッチを原因とする特有の現象がまれに発生することを10年の段階で把握し、深刻なトラブルを起こすことなく運用できる手順を確立し、教育訓練を通じて安全に運用できる体制を整えている」と答えていた。

 青木健至報道官は8日夕の会見で「12年に普天間飛行場に配備された当時、米側から本現象についての説明はなかった。防衛省・自衛隊では16年、米国での操縦士の教育プログラムで当該現象を踏まえた教育を受けている」と述べた。

(明真南斗)