文化財調査着手は来春以降 嘉手納防錆整備格納庫移設計画、米軍「米議会での予算承認後」


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新たな防錆整備格納庫の移設が計画されている元駐機場パパループ=嘉手納町(資料写真)

 【中部】米空軍嘉手納基地は8日、同基地内の旧駐機場「パパループ」地区への防錆(ぼうせい)整備格納庫の移設計画を巡り、米議会の予算了承を得た後の2023年春以降に、建設に向けた文化財の調査に着手する日程を示した。

 前日7日に県議会米軍基地関係特別委員会が移設計画の見直しを求める要請をした後、照屋大河委員長が報道各社の取材に対し、基地側が来年春までに建設場所を決めるという趣旨の説明をしたことについて「引用が誤っている」とし、県議会の説明を訂正した。

 嘉手納基地広報局は8日、実際の発言は「防錆施設については米議会による予算承認を待っており、23年春まで文化財調査が始まることはない」という内容だったと琉球新報に説明した。

 建設場所の決定に当たる予算の承認は、それよりも早い時期が見込まれている。

 照屋委員長によると、7日に嘉手納基地で応対した第18任務支援群司令官のローラ・ラモス大佐らは防錆整備格納庫の整備について、「日米両政府の間で協議が進められている。判断を待ちたい」と述べ、日米両政府間の協議を踏まえた上で対応を決定する考えも示した。
 (島袋良太)