「収納可能な墓誌を有する石材墓」の特許を評価 関ヶ原石材(那覇市)に発明奨励賞 九州で選出


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2022年度の九州地方発明奨励賞を受けた関ヶ原石材の緑間禎社長(右)と20年度の賞状を持つ金城順二常務=9日午前、琉球新報社

 2022年度の九州地方発明表彰(発明協会主催)で、沖縄県内から総合石材メーカー、沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)の「収納可能な墓誌を有する石材墓」の特許が発明奨励賞に選ばれた。九州各県の応募27件から七つの特許が奨励賞に選出され、2日に佐賀市で表彰式があった。同社は20年度の「石材墓」に続く受賞となった。

 関ヶ原石材は、納骨されている故人の名前や没年などの情報を記す「墓誌」を墓の中に収納できる工法を発明し、評価された。墓誌には両面に約20人分の情報を記載できる。

 県外の墓には墓誌が備えられていることが多いが、県内は骨つぼのふたの裏などに名前や没年などを書くことが多い。家族らが故人の情報を確認するには、墓を開けて中に入る必要があり、不便だった。

 関ヶ原石材は五つの特許を持つ。今回の受賞について、緑間社長は「取得した特許が顕彰されると、会社の技術力への信用と顧客からの評価が高まり、社員の意欲、営業力向上にもつながる。今後も特許取得に挑みたい」と語った。