2022年度の九州地方発明表彰(発明協会主催)で、沖縄県内から総合石材メーカー、沖縄関ヶ原石材(那覇市、緑間禎社長)の「収納可能な墓誌を有する石材墓」の特許が発明奨励賞に選ばれた。九州各県の応募27件から七つの特許が奨励賞に選出され、2日に佐賀市で表彰式があった。同社は20年度の「石材墓」に続く受賞となった。
関ヶ原石材は、納骨されている故人の名前や没年などの情報を記す「墓誌」を墓の中に収納できる工法を発明し、評価された。墓誌には両面に約20人分の情報を記載できる。
県外の墓には墓誌が備えられていることが多いが、県内は骨つぼのふたの裏などに名前や没年などを書くことが多い。家族らが故人の情報を確認するには、墓を開けて中に入る必要があり、不便だった。
関ヶ原石材は五つの特許を持つ。今回の受賞について、緑間社長は「取得した特許が顕彰されると、会社の技術力への信用と顧客からの評価が高まり、社員の意欲、営業力向上にもつながる。今後も特許取得に挑みたい」と語った。