那覇軍港のオスプレイ離陸 玉城知事「県民をないがしろにするものだ」、城間那覇市長も「怒り感じる」


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米軍が那覇軍港をヘリポート化していることについて、「対応を協議したい」と述べる玉城デニー知事=9日、県庁

 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ計3機が那覇軍港から離陸し、米軍普天間飛行場に着陸したことについて、玉城デニー沖縄県知事と那覇市の城間幹子市長は「遺憾」の意を表明した。玉城知事は「事前連絡もなしにオスプレイが飛行したことは、県民の思いをないがしろにするものであり、甚だ遺憾」と強調した。城間市長は「非常に遺憾であり、怒りを感じる。米軍および日米両政府に断固抗議する」とのコメントを発表した。

 那覇軍港の現在有する機能について、県と那覇市は軍港での「航空機の離着陸」は目的外使用に当たるとして認めない立場だ。玉城知事は軍港の移設協議への影響について「県は今後、移設協議会の対応も念頭に置きながら那覇市にも協議を申し入れ、連携を図りながら米軍と日米両政府に対し、同施設において航空機の離着陸を一切行わないよう強く求めていく」とした。

 城間市長は10月31日に市内で開催された駐日米大使や在沖米軍幹部との意見交換に出席した際、那覇軍港でオスプレイの飛行など従来行われていなかった運用が連続していることに懸念を持っていると伝えたことを明らかにした。県民や市民が不安を覚えていることへの理解を求めた。

(梅田正覚、吉田健一)