沖縄各地で島しょ作戦 日米演習「キーン・ソード23」が本格化


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
陸上自衛隊南与座分屯地で始まった地対艦ミサイルを利用した訓練=10日午後4時1分、糸満市(小川昌宏撮影)

 本年度最大規模の日米共同統合演習「キーン・ソード23」が10日、始まった。既に全国各地で準備や関連訓練が実施されていたが、10日から本格化した。武力攻撃に至らない「グレーゾーン事態」と日本が直接攻撃される「武力攻撃事態」を想定し、日米の共同対処などを確認する。10日は沖縄県八重瀬町の南与座分屯地で地対艦ミサイルやテントが確認された。

 山崎幸二統合幕僚長は10日の記者会見で「隙のない防衛体制を構築するという意味で南西地域は重要な地域だ」と強調した。県内で演習に反対する集会が開かれるなど反発があることについては「地域の理解は重要だ。引き続き理解を得られるよう必要に応じて説明していきたい」と述べた。在沖米海兵隊は10日に報道機関へ演習開始を発表し、今後、陸上自衛隊の水陸機動団と共同で訓練するとした。

 演習は19日まで。県内各地で島しょ作戦を織り込んだ各種訓練を予定する。
 (明真南斗)