オスプレイのクラッチ不具合 防衛省が16年に把握も自治体に通知しなかったわけ


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 【東京】垂直離着陸輸送機V22オスプレイでクラッチの不具合が起こる問題について、防衛省の安藤敦史防衛政策局次長は10日の参院外交防衛委員会で、同省として2016年にこの問題を把握したが「機体の安全性に問題がないことに変わりなかったため、関係自治体に知らせなかった」と説明した。

 山添拓氏(共産)が、防衛省として16年に把握した時点で県や宜野湾市など自治体に説明したのかを問うた際に答えた。山添氏はクラッチの問題について「普天間飛行場に配備される前に、防衛省として把握すべきだったのではないか」とも指摘した。浜田靖一防衛相は「その時点において適切な判断をしたということだが、疑念がある点にはしっかり答えていかなければならない」と述べ、米側が日本に伝えていなかったことについては問題視しない考えを示した。

 この問題を巡り、8日の同委員会で防衛省側の誤答弁があったことについて、町田一仁人事教育局長が答弁の修正を申し出た。浜田氏は山添氏に見解を問われ、謝罪した。
 (明真南斗)