自転車、井上がロード決勝で準優勝 畑は3位入賞 全九州高校新人大会


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 自転車の全九州高校新人大会は11日、熊本県のHSR九州で開幕した。同日に同会場で行われた男子ロードレース決勝(58・75キロ)で、井上幸洋(北中城)が1時間26分2秒1を記録し準優勝に輝いた。最後まで井上と競った畑祐太郎(首里東)は3位入賞を果たした。

 12日からは福岡県の久留米競輪場でトラック競技が始まり、男子スプリントで伊藤疾風(南部農林)が8位に入った。


成長実感 会心レース 井上
 

男子個人ロードレース決勝 1時間26分2秒1の記録で準優勝に輝いた井上幸洋(提供)

 会心のレースだった。優勝こそ逃したが、男子ロード決勝で井上幸洋(北中城2年)と畑祐太郎(首里東2年)が2着、3着を決めて表彰台に上った。井上は途中で想定外の展開になったが、粘りが光った。鍛えてきたスプリント力で最後は畑に競り勝ち、2位でゴール。「九州で表彰台は初めて。素直にうれしい」とうなずいた。

 足をためて終盤に動く作戦だった。しかし序盤で逃げる選手に「乗せられてしまった」と追い掛けてしまう。思った以上に足を使い、再び後方の集団に戻った。消耗していたが、当初の予定通り、畑と残り5周(約10キロ)で仕掛けようと気持ちを切り替えた。

 しかし、飛び出しに他の選手は反応せず。「このままいくしかない」と耐え抜いた。部活の練習に加えて帰宅路20キロもトレーニングだと意識を高め、ペダルを踏み込んで負荷がかかるギアで鍛えてきた脚力を発揮した。

 畑との協力も奏功した。ローテーションで体力を残す走りができた。最後はスプリント種目にも取り組んできた経験を生かし、「ラスト300メートルに懸けて力を出し切った」。昨年の新人大会は同じコースで「何もできなかった」と言い、成長を実感できた。この結果を弾みに来年3月の全国選抜でも上位を狙いにいく。

(謝花史哲)