「奄美を戦場にするな」日米統合演習、市民らが反対集会 鹿児島・奄美市


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日米共同統合演習に反対の声を上げる集会参加者=15日、鹿児島県奄美市

 【奄美市で明真南斗】自衛隊と米軍が実施している本年度最大規模の日米共同統合演習「キーン・ソード23」に対し、鹿児島県奄美市でも演習に反対する集会が15日に開かれた。市民ら約30人が参加し「奄美を戦場にするな」「奄美の豊かな自然を守ろう」と声を上げた。訓練ではなく、外交で近隣国との関係を改善するよう求めた。

 主催した「奄美の自然と平和を守る郡民会議」の星村博文代表はマイクを握り「ひたひたと戦争の足音が聞こえてくる。いつか来た道を繰り返してはならない。流れを止めなければならない」と語った。今回の演習について「私たちを守るものではなく、米国を守るものだ。戦争は嫌だと声を上げよう」と呼びかけた。

 集会で採択された決議は、世界自然遺産に登録されたにもかかわらず自然を大事にしておらず、矛盾があると指摘し、今回の訓練を「南西諸島に暮らす住民の生命を危険に陥れ、自然豊かな島々の焦土化につながりかねない」と批判し、反対の意思を明確にしている。