脳性まひ者7人制サッカー(CPサッカー)の世界大会「ワールドチャンピオンシップ2022」が9月から10月にかけてイタリアで開催され、日本は3位に入った。代表として出場を果たし、プレーした本中野雅(もとなかの・やまと(20)=沖縄リゾート&スポーツ専門学校2年=が大会結果や試合後の心境について語った。日本代表は優勝を目標に掲げて臨んだ大会で、「3位自体はうれしいが、優勝を逃したので納得がいっていない」と悔しがった。
予選リーグでコロンビア、デンマーク、エジプトと戦い、1勝1敗1分の成績で決勝トーナメントに進出した。準決勝ではスコットランドに敗れたが、3位決定戦でチリを3―0で下した。優勝はコロンビアだった。
本中野は5試合中3試合に出場したが、得点を挙げることはできなかった。海外勢との差として、相手は攻撃の型がきちんと存在する一方で、日本は個人技に頼る部分があり、その点が勝敗を分ける結果になったと分析した。体格やパワーなどのフィジカル面でも差を感じたという。
「自分のプレーができなかったことが一番の心残りだ」と本中野。得意のフォワードではなく、サイドハーフ(ミッドフィルダー)で出場して貢献したが、ポジション変更が「メンタル面に影響し、弱さが出た」とも反省した。
19年のW杯で代表に初選出され、同大会ではゴールも挙げた。今回、満足な結果ではなかったと言うが、代表としての経験を着実に重ねている。「世界大会は良い経験になった。ここで終わるわけにはいかない。もっと上を目指す」。今後に向けて貪欲にレベルアップを誓った。
(砂川博範)