宇宙飛行士の山崎直子さんが特別講演 宇宙産業、IT分野が伸長<リゾテックオキナワ2022>


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宇宙産業の可能性について講演する山崎直子さん=17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 沖縄県内最大のIT・DX展示商談会「リゾテック・エキスポ2022インオキナワ」が17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開幕した。17日は宇宙シンポジウムが行われ、宇宙産業の可能性について、宇宙飛行士でスペースポートジャパン代表理事の山崎直子さんが特別講演した。

■日本にスペースポートを

 私が子どもの頃は宇宙飛行士になることは想像がつかなかったが、日本人14人が宇宙に行っている。想像がつかないこともこれから数十年後には現実になる。宇宙飛行士という言葉がなくなるくらいにいろんな人が、宇宙に行くようになる。

 日本は宇宙産業に力を入れる。国の成長戦略の中にも組み込まれるようになった。世界的にも年間10%近く宇宙産業が伸びている。産業規模は40兆円くらいと言われているが、10~20年後には100兆円を超えると言われる。ロケットや人工衛星を使ってどう地上と関わるか、データをどう使うかというITの部分が非常に伸びている。

 もう一つ大きな動きとして、宇宙旅行が広がっている。昨年が「宇宙旅行元年」と言われている。国から派遣された宇宙飛行士の数は19人で民間の宇宙飛行士、旅行者は29人。初めて民間の数が上回った画期的な年だ。90歳の人も18歳の人も宇宙に行った。

 スペースポートを日本に作り、宇宙と地上をつなげていきたい。世界的にはスペースポートが14カ所ある。アジアでも中国、韓国、シンガポール、マレーシアなどいろんな国が動き始めている。スペースポートは周辺にたくさんの産業が生まれると考えている。