男性中心の企業風土でどうやってキャリアアップした?女性管理職、経営者がトーク 沖縄・浦添


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女性のキャリアアップについて語る登壇者と聴衆=7日、アイム・ユニバースてだこホール市民交流室

 【浦添】損保ジャパンは7日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室で「企業で活躍する女性の交流会」を開催した。県内外の企業で活躍する女性3人が登壇し、男性中心の企業風土の中で、どのようにキャリアを積み重ねてきたかなど自身の経験やキャリアアップの方法について語った。

 登壇したのは、損保ジャパン山陰支店長の藤中麻里子さん、沖縄銀行総合企画部総務担当部長の嘉数美千恵さん、金秀興産社長の砂川久美子さんの3人。交流会には県内企業の若手女性らが参加した。

 損保ジャパンで初めて時短勤務の営業職を担当した経験を持つ藤中さんは「仕事の効率を上げれば短い時間でも成果を上げられる」と強調。普段から「どんな困難にぶつかっても本気でやれば世界は変わると考え行動している」と話し、キャリアアップのために「小さなグループでもいいから早い時期からリーダーを経験すべきだ」と助言した。

 嘉数さんは1991年の入行当時「男性は融資、女性は窓口と男女で違いがあった。同期の男性は順調に昇格するが、女性は昇格しない。とても悔しい思いをした」と振り返った。38歳で管理職となった当時、嘉数さんは「自分に自信がなかった」として、周りからの信頼を得るために難関資格のファイナンシャル・プランニング技能検定1級を取得したことを紹介。「強みを持ったことで自信を持って仕事に臨めた。強みを持つことに挑戦して」と語った。

 大阪府出身の砂川さんは沖縄に親類がいない中、4人の息子を育てた。家庭と仕事の両立について「家族の支えがあったから」と語った。金秀グループ創業者の呉屋秀信さんの秘書をしていたころの経験も踏まえ「信頼される人になるには、謙虚な姿勢で感謝を忘れず自分らしく、誰かと比べない」と語り、若手女性に「家庭と仕事の両立は大変だが一人で抱えず、分かち合って協力して。自己研鑽(けんさん)も怠らないで」と呼び掛けた。
 (吉田健一)