珊瑚舎スコーレの夜間中学の開設不認可、沖縄県議会に再審査を陳情 「学習権の保障を」


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沖縄県議会(資料写真)

 学校法人雙星舎(そうせいしゃ)による私立の夜間中学開設に向けた設置認可申請を県が認めなかった件で、代表の星野人史さんが22日、沖縄県議会に再審査を求める決議を採決するよう陳情を提出した。星野さんは「沖縄は義務教育未修了者がとても多い。彼らに学びの場を提供しようという姿勢が県に全く感じられない」と話した。

 申請は、中学校設置基準の第8条を満たしていないとして認可されなかった。第8条には必要とされる校舎および運動場の面積に関する定めがある。ただし書きには「地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない」と記されている。

 星野さんは第8条の面積規定について「学齢期の13~15歳の子どもが朝から夕方まで校内で過ごすことを前提にしたものだ。実態は違う。夜間中の生徒のほとんどは成人の就労者や高齢者だ。前提とする活動時間や活動量が、実態とはかけ離れている」と指摘。「県は彼らの学習権の保障という観点から、ただし書きの規定を生かした判断をするべきだ」と強く訴えた。 (嘉数陽)