県と中国・福建省の友好県省締結25周年を記念した式典が25日、那覇市の福州園で開催された。玉城デニー知事、律桂軍・中国駐福岡総領事らが出席し、福建省の趙龍省長とオンライン中継で結んだ。公費留学生の相互派遣協議書に署名し、留学生の相互派遣を改めて確認するなど、交流の継続と発展を誓った。
両地域は琉球王国時代からつながりが深く、大田県政時の1994年に始まった「県・福建省サミット」を足掛かりに、97年9月に友好県省を締結した。98年には友好親善のシンボルとして「福建・沖縄友好会館」が福州市に建設された。
玉城知事は、2016年の経済交流促進に関する覚書締結や、両県省の公費留学生として43人の派遣、受け入れが実施されてきたことに触れ「友好親善の架け橋となっている」と指摘。新型コロナの影響で人の往来が減る中でも、「交流や友好親善の歴史や未来は困難に負けることなく継続的に発展する」と語った。
趙氏は「伝統的な友好関係を継続したい。協力のレベルを高め、成果を豊かにし、新時代のニーズに応える中日関係構築に力をささげよう」と呼び掛けた。
琉球泡盛と福建省の地酒「福矛(フーマオ)」のかめ入れを両地域で行ったほか、福建師範大学と沖縄の那覇太鼓のメンバーがオンラインを通じて同時にエイサー演舞を披露した。式典には亀井啓次・在広州日本総領事もオンラインであいさつ。孔鉉佑駐日中国大使もメッセージを寄せた。
(知念征尚)