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「ハシゴ」整備で渋滞解消 沖縄県の道路事情・道路計画<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄銀行国場支店前の道路は南部地域の中央部を縦貫し、那覇空港自動車道路と国道329号那覇東バイパスに連結する国道507号です。慢性的な交通渋滞が発生する道路でしたが、県が24年間にわたり整備を進めてきた津嘉山バイパスが2014年4月に全面開通したことで朝夕ラッシュ時の渋滞が緩和されました。

 沖縄県は陸上交通のほとんどを道路に依存しています。そのため、道路整備が県民生活や産業活動に与える影響は極めて大きく、物流・観光・災害等のさまざまな用途を踏まえた上での整備が推進されています。

 沖縄県の人口、自動車保有台数は年々上昇を続け、2011年から21年の10年間で人口は約4・8%増、自動車保有台数は約18・0%増となりました。また沖縄県を訪れた観光客の移動手段はレンタカーが最も多く、さまざまな要因で交通渋滞が発生しています。

 沖縄県では「道路のアンバランスな使われ方」や「那覇都市圏の深刻な交通渋滞」等の交通問題解消の一案として、「ハシゴ道路」の整備計画が推進されています。

 国道58号、沖縄自動車道、国道329号が南北を走る強固な【3本の柱】です。そして、沖縄嘉手納線、宜野湾北中城線、浦添西原線などが3本の柱を支える【東西連絡道路】となります。加えて、高速道路を使いやすくする喜屋武スマートIC、幸地IC、池武当ICなどの【インターチェンジ】が整備され、さらに公共交通機関と連携することで強いハシゴとなります。

 整備計画が進むことで観光、産業の振興、災害に強く、安全安心な暮らしを支える道路が発展することを期待します。

(沖縄銀行国場支店支店長 上原早美)