キングス、延長戦を制し3連勝 島根に96―86 クーリーら無双のインサイド陣 第12戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位の琉球ゴールデンキングスは26日、沖縄アリーナで今季第12戦を行い、島根スサノオマジック(西地区2位)に96―86で勝利した。勝敗数で並んでいた西の頂上対決は延長戦までもつれ込む接戦となり、最後はキングスが競り勝った。3連勝で10勝2敗となり、順位は地区1位のまま。次戦は27日午後6時5分から同アリーナで島根と対戦する。
 

琉球 10勝2敗
 96―86(15―22,20―21,20―22,25―15,延長16―6)
島根 9勝3敗

 【評】最終第4クオーター(Q)で一時16点差を付けられたが、ビッグマンがファウルトラブルに陥っていた島根のインサイドを徹底して攻め、土壇場で同点に追い付いた。そのまま流れを離さず、延長でも内外からシュートを射抜いて一気に突き放した。


 

激しいマークを受けながら豪快にダンクを叩き込むキングスのアレン・ダーラム=26日、沖縄アリーナ(長嶺真輝通信員撮影)

 第4Q開始2分弱で奪われたリードは16点。土俵際に追い込まれたかに見えたが、逆転の芽は残っていた。第3Qで島根のビッグマン、ウィリアムス・ニカが悪質なファウルで一発退場となっており、第4Q中盤で同じくインサイドのニック・ケイをファウル四つに追い込んだ。

 ここからはキングスの強力なインサイドコンビの独壇場だった。ジャック・クーリーはこのクオーターで放ったシュート3本、フリースロー6本を全て成功させる。アレン・ダーラムはドライブでアタックし続け、最終盤に3連続得点を決めて同点に追い付く原動力に。いずれもチームトップの28得点、16リバウンドと大暴れしたクーリーは「相手もハードにきたけど楽しみながらプレーできた」と冷静さを貫いてチームをけん引した。

 最後に勝負を決めたのは岸本隆一だ。5点リードの延長残り約2分、左コーナーでフリーでボールをもらうと、迷わずショット。ネットを揺らして3点を上積みすると、アリーナがこの日一番の興奮に包まれた。岸本は西の頂上決戦だったことを念頭に「今日は勝ちたかった。そういう選手の思いがアリーナに伝染し、好ゲームにつながったと思う」と頬を緩めた。

(長嶺真輝通信員)


我慢強くやれた

 桶谷大HC(キングス)の話 前半は攻守でうまくいかなかったが、後半は一つ一つ冷静にプレーして、相手ビッグマンのファウルトラブルを誘えた。どこで集中が切れてもおかしくない試合だったが、選手たちが最後まで我慢強く、やれることをやり切ってくれた。
 

規律がなかった

 ポール・ヘナレHC(島根)の話 リバウンドを強調していたが相手に19本攻撃リバウンドを取られ、規律がなく、終盤にファウルしてフリースローで負けてしまった。リードがあったがこういうゲームで勝って成長していかないと強いチームになれない。悔しい。