24歳のFW一木立一が、うっぷんを晴らす貴重な3点目を押し込んだ。前半42分、右コーナーキックから両選手が入り乱れて競り合い、GKがこぼしたボールを見逃さず蹴り込んだ。前の栃木戦では「あれだけチャンスがあって本当に悔しかった」と得点が遠く、内に闘志を秘めて試合に臨んだ。
1次ラウンドでは勝利した2試合で3得点。いずれも先制点を奪うなど、決勝ラウンド進出の原動力となった。
二本柱を共に担う6歳年上の山田雄太について「互いに距離感も良く、コンビネーションもうまくいった」と互いにリーグではきっちり点取り屋の役割を果たしてきた。チームと共に成長を遂げており、「沖縄に来たこの1年で得点力がだいぶ伸びた。今日はチームとして底力を出せた」と充実感を漂わせた。
(大城三太)
キープ力 攻守の核に ボランチ荒井
ボランチの荒井秀賀が豊富な運動量で所狭しとグラウンドを駆け回り、圧倒的なキープ力を発揮してチームのエンジンとなった。後半は開始早々、右足で4点目の駄目押し弾をたたき込んだ。
守備陣がラインを押し上げたことで「(コンパクトな)中盤でやりやすくなった。動きを止めない流れるようなパスを供給できた」と、ほぼボールを失うことなくパス回しの原動力となった。
チーム2年目の副キャプテン。試合中は長い髪を後ろで結び、落ちついた渋さが目を引く23歳のテクニシャンだ。高原への信頼は厚く、「たかさん」と親しみを込めて尊敬のまなざしを向ける。「自分たちでつかんだ結果」と自信を胸に来季からJFLへ挑む。
「確実にレベルが上がる。これまでの経験を糧にして上を目指したい」と意気込み十分で頼もしかった。
(大城三太)
サッカーの全国地域チャンピオンズリーグ(CL)決勝ラウンド最終日は27日、埼玉県の熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で第3節を行い、沖縄SV(九州)がFC刈谷(東海、愛知)に4―0で勝利した。1勝2分けで勝ち点を5に伸ばし、2位で日本フットボールリーグ(JFL)昇格を手にした。1位は栃木シティ(関東、栃木)を3―1で破り、勝ち点7を獲得したブリオベッカ浦安(全国社会人1位、千葉)だった。沖縄SVは1次ラウンドからの全6戦を無失点とし、守備力が光った。最終戦は4得点と圧倒的に攻め抜き勝利で飾った。髙原直泰、儀保幸英、戸高弘貴、髙柳一誠が交代で途中出場した。