正殿の赤瓦6万枚 首里城検討委 来年5月製造開始


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「首里城復元に向けた技術検討委員会」木材・瓦類ワーキンググループ会議であいさつする高良倉吉委員長=29日、那覇市の沖縄総合事務局

 国の「首里城復元に向けた技術検討委員会」木材・瓦類ワーキンググループは29日、那覇市の沖縄総合事務局で本年度2回目の会合を開いた。正殿の屋根などで使用する赤瓦の製造を2023年度に着手することなどを、県と沖縄総合事務局が委員らに報告した。

 県は、年度内に県工業技術センターでの焼成試験の結果を分析し、県内で瓦の金型を作成するとした。県赤瓦事業協同組合が来年5月頃から正殿に使用する赤瓦約6万枚の製造を始める。

 正殿で使用する木材の調達は国と県が分担している。沖縄総合事務局は国分担の9割の木材を調達したとした。県は大径材(最小径が30センチ以上の丸太)の調達が完了した一方で、正殿の内壁や外部建具に使用する造作材については「どこまで調達するか調整しながら進めていく」とした。 (武井悠)