伊江出身の「復帰男」古堅宗憲さんの半生描いた舞台、伊江小6年生が熱演 親族にも聞き取り


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「平和劇 復帰男!古堅宗憲」を演じた6年生と関係者ら=11月26日、伊江村立伊江小学校体育館

 【伊江】「輝こう!みんなが主役の学習発表会!!」をテーマにした伊江村立伊江幼稚園・伊江小学校(小波津京子校長)の学習発表会が11月26日、同校体育館で開催された。6年生は復帰50年に合わせ、「平和劇 復帰男!古堅宗憲」を演じた。古堅さんは伊江島出身で、復帰前に上京し、東京沖縄県人会事務局長として沖縄と本土の人々をつなぐ役割を担うなど沖縄の日本復帰のために力を尽くした。古堅さんの家族の話も聞き取りした上で、その半生を描いた舞台を上演した。

 平和劇は内間常喜副村長が脚本を書き、10年前にも当時の6年生によって演じられた。今回は6月に聞いた宗憲さんの長男の政義さんや、宗憲さんの妻の弟の粟国景文さんの講話などから学んだことなども確認し、創意工夫して作り上げた。当日は関係者らも鑑賞した。

 政義さんは「父が目指した沖縄の未来や沖縄の肝心(ちむぐくる)は、あなたたちに受け継がれていると感じた。将来は島から離れる人もいるかもしれないが、島で育てられた肝心を忘れないで頑張ってください」と激励した。

学習発表会で「平和劇 復帰男!古堅宗憲」を演じる6年生

 古堅さんの役を演じた島袋琉太さんは「いっぱい練習したので今日は緊張もせずわくわくしていた。古堅さんのように活躍した人がいたから今の沖縄があると思う」と話した。

 1年生の「大きなじーまみ」は「大きなかぶ」からヒントを得て、島の特産物であるジーマミ(落花生)を植え、それを伊江牛、ユリの花、紅芋などが引っ張って、最後に島のキャラクター「タッちゅん」の誕生日のプレゼントとするというお話。表情豊かに表現した。

 5年生は、各区で踊り継がれ、国の重要無形文化財にも指定されている「村踊り」を披露した。各区の指導者から指導を受けた子どもたちの元気な島口のせりふや切れのある気迫あふれる所作に、会場がどよめいた。

 児童を代表して6年生は「劇や踊り、島口の指導など、支えてくれた皆さんのおかげで最高の学習発表会になりました」とお礼を述べた。
 (知念光江通信員)