沖縄・玉城知事、自衛隊増強は「負担が増える」と懸念 「その分、米軍比重は軽くするべき」 政府が陸自の規模拡大を検討


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
取材に応じる玉城デニー知事=5日午前、県庁

 那覇市に司令部を置く陸上自衛隊第15旅団の規模拡大を政府が検討していることについて、玉城デニー知事は5日午前、在沖米軍基地の過重な負担がある中で自衛隊が増強されれば「過重な負担が増えることになる」とし、沖縄の基地負担が増すことに懸念を示した。

 玉城知事は部隊増強に関する具体的な内容については「部局で情報収集を行った上で報告を受けたい」と述べるにとどめた上で、「自衛隊を防衛力という名目で体制を強化するのであれば、その分の米軍の負担の比重は軽くするべきだ」と沖縄の基地負担の軽減を改めて訴えた。

 政府は南西諸島における防衛力強化の一環で、15旅団について普通科連隊を現行の一つから二つに増やし、指揮官の階級を陸将補から最上位の陸将に格上げすることを計画している。年内に改定する国家安全保障戦略など安保関連3文書に第15旅団の増強を盛り込む見通し。