憩いの場を残したい 南城「あざま共同売店」、仮店舗の安定運営へクラウドで資金を募る


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「あざま共同売店」の安定的な存続に向け、寄付を呼びかける店主の藤原明美さん=7日、南城市知念安座真

 【南城】沖縄県南城市の安座真港の目の前にある「あざま共同売店」の存続に向け、地域の人や仲間が立ち上がった。今夏の立ち退きを経て現在、仮店舗として営業している店を安定的に存続させるために、クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。目標金額は177万円で、25日締め切り。

 スーパーが少ない安座真区で、売店は交通弱者や高齢者が手軽に買い物できる場所というだけでなく、地域の憩いの場となっている。

 店内には日用品や飲食物、地元の野菜などが所狭しと並ぶ。コミュニティーバス「Nバス」の切符も販売しており、地域密着の店として親しまれてきた。

 店主の藤原明美さん(59)が、2018年に開店した。だが借地だった土地が売買されたことに伴い、今年4月に半年以内の立ち退きを命じられた。店の存続を望む地域の人が協力し、現在の仮店舗となっているコンテナなどを見つけた。オープン当初の場所から数十メートル離れた所で8月に営業再開に至った。藤原さんは「この売店は物の売り買いだけではない価値がある。地域の人や観光客が交流できて、安座真という地に必要な店になっている。ぜひ一人でも多くの人に協力していただけたら」と寄付を呼びかけた。

 支援の方法はネットで「あざま共同売店 クラウドファンディング」と検索。

(照屋大哲)