沖縄の水難事故101件、過去10年で最多 シュノーケル中の発生が増加 1~11月 「アポガマ」では3人死亡


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沖縄の海(資料写真)

 2022年1~11月末に沖縄県内で発生した水難事故は101件(暫定値)となり、発生件数が過去10年で最多となることが9日、県警のまとめで分かった。過去10年で最多だった21年の94件を11月末時点で7件上回った。死者行方不明者は41人だった。

 県警によると、22年1~11月末に発生した水難事故101件のうち、県民の水難は56件(前年同期比4件減)、観光客は40件(同15件増)、米軍関係者が5件(同2件減)で、観光客による事故が増加した。発生状況はシュノーケル中が27件(同6件増)と最も多く、次いでSUP中やサーフィン中などのその他が25件(同2件減)となった。

 今年7月には恩納村の海岸で、沖に流された10代の少女を助けに向かった人気漫画「遊☆戯☆王」の作者・高橋和希(本名・高橋一雅)さん(60)=当時=が沖に流され、死亡する事故が発生した。この海岸は通称・アポガマと呼ばれる監視員のいない自然海岸で、今年に入り3人が水難事故で亡くなっている。事故多発を受け同村は10月、危険を周知する看板を設置した。

 県警生活安全部は「遊泳の際は、救命胴衣の着用や連絡手段を確保し、できるだけ監視員のいる海岸で泳いでほしい」と呼び掛けている。

(金城大樹)