復帰直後の沖縄〈50年前きょうの1面〉12月11日「衆院選〝現役組〟優位ですべり出す」―琉球新報アーカイブから―


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。

 

 日本「復帰」した1972年12月11日の琉球新報1面トップは、「〝現役組〟優位ですべり出す/衆院選、県下26市町村で即日開票/トップ西銘氏、2位瀬長氏、カギ握る中部、那覇票」との見出しで、開票が始まった衆院選の沖縄の中間状況を伝えている。沖縄では8候補が立候補しており、即日開票分の午前1時半現在の得票数のランキングも併せて伝えている。関連で「投票率は74.09%/沖縄」と沖縄選挙区の投票率も別稿で掲げている。

 そのそばには全国の開票状況も紹介しており「自民まず順調にリード/社会党追い上げる/公民低迷/共産、秋田で初議席」との見出しで伝えている。ほかには「池田元国務相が落選」「川崎秀二元厚相も落選」との速報も掲載している。

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 5月15日で復帰を迎えたが、沖縄を取り巻く状況は復帰して変わったこともあれば、変わっていないこともあった。琉球新報デジタルは、復帰を迎えた沖縄のその後の姿を琉球新報の紙面でどう記したか、引き続きお届けしていきます。