「名護駅」ができたらどんな街に? 名護高生が未来の街をデザイン「若者からお年寄りまで楽しめるように」 沖縄


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思い思いに「未来の街」をデザインする名護高校の1年生=8日、名護市の同校

 【名護】名護高校(辻上弘子校長)1年生の総合学習・地域探究の「街づくりを考える」授業が8日、同校1年生の各学級で実施された。将来、沖縄に鉄軌道が導入されることを想定し、終着駅の「名護駅」を拠点に遊園地や商業施設などを誘致する未来の街を発表した。生徒たちからは「鉄軌道が導入されると多くの人が名護を訪れる。やんばるの自然を大切にした上で若者からお年寄りまで楽しめる街にしたい」などの声が上がった。

 11月に実施した商店街の視察で、生徒たちが気づいた多様な地域課題をそれぞれの構想に反映させた。まちづくりに対し、市民の一人として考える自主性を育むことが目的。

 県は将来的に那覇―名護間に鉄軌道を導入することを検討している。生徒たちは名護漁港に終点の駅が整備されることを前提に、市民生活と観光産業のバランスなどについて話し合い、理想の名護市を模型を使って大きな模造紙の上に描いた。

 市大南に住む生徒(16)は「家族で出掛けられる遊興施設や商業施設があればもっと幅広い年齢層が楽しめるのではないか」と指摘した。市大南に住む別の生徒(16)は「鉄軌道ができても車を利用する人の数はすぐには減らないはず。将来は歩いて買い物に行ける場所を増やした方がいい」とコンパクトシティーを提案した。

 1年1組の担任の比嘉雄三教諭は「自分たちが大人になって市のリーダーになったときに、どのような街にするかを真剣に考えることが大切だ」と述べた。
 (松堂秀樹)