王者の貫禄、攻守で圧倒 キングス5連勝、茨城に94-63 第18戦


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琉球―茨城 第3Q、果敢に攻め込むキングスの松脇圭志(右)=11日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区首位の琉球ゴールデンキングスは11日、沖縄アリーナで茨城ロボッツ(東地区8位)と今季第18戦を行い、94―63で完勝した。5連勝で通算15勝3敗とした。第1クオーター(Q)開始から3本の3点弾を立て続けに沈めるなど前半は3点シュート攻勢で一気にリードを広げた。第3Q序盤は停滞し反撃を許す時間帯もあったが、インサイドでも競り勝って取り返した。第4Qは再び3点弾を高確率で決め続けて突き放した。次節は14日に沖縄アリーナで京都ハンナリーズと戦う。

 これこそが地区首位と言わんばかりの戦いぶりだった。キングスは攻守で茨城を圧倒。前日の第1戦で、劣勢を土壇場ではね返す強さも目を引いたが、第2戦は序盤から突き放した。西地区連覇を続ける王者の貫禄勝ちだった。

 第1Qに強さが凝縮していた。各選手がマンツーマン守備でぴったりマークに張り付き「タイミングが一個ずつずれて簡単に打たせなかった」(桶谷大HC)。第1戦はしてやられた3点弾を封じることに成功した。

 リバウンドも競り勝ち、守備のリズムが攻撃に連動。センターのジャック・クーリーが最初の3点弾を決めるとチームは自然と乗った。インサイドを警戒する相手に素早いパス交換で外角から攻め立てた。この日2番手メンバーのコー・フリッピン、アレン・ダーラム、松脇圭志、田代直希が入っても質は変わらず。茨城に隙を与えなかった。

 終始主導権を握り、ベンチスタートもスコアを伸ばした。チームは16本の3点弾を沈め、最多の5本を決めた松脇は「セカンドで追い上げられる部分はあったが、いい形のバスケになってきたと思う」と手応えをつかめてきた。前日もベンチスタートだった田代とフリッピンが流れを変えるなど、層の厚さで試合の局面を打開している。勢いは止まりそうにない。

 (謝花史哲)


キングス 15勝3敗
94―63(27―12,18―9,23―26,26―16)
茨 城 5勝13敗

 【評】キングスは開始から持ち味の堅守で茨城に攻め入る隙を与えなかった。攻撃ではボールをリズム良く動かし、中、外と攻め、精度の高いシュートを決め続けた。第3Qに一時停滞する場面もあったが、メンバーが代わってもプレーのクオリティーは高いままだった。

強度の高い守備

 桶谷大HC(キングス)の話 出だしから強度の高い守備ができて相手の得意な3点シュートを消せた。バックアップメンバーもスタートメンバーと同じ質の高いバスケをしてくれた。全員でタイムシェアができたのは良かった。

疲労で難しい試合

 リチャード・グレスマンHC(茨城)の話 内容としては良くない試合になった。昨日はボールが動いてアタックし続けられたが、その展開に対しキングスがいい守備をしてきた。疲労もあり昨日と同じプレーは難しかった。