保革超え、関係者が別れ惜しむ 元社大党委員長・島袋宗康さん告別式


社会
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島袋宗康さんの遺影に向かい手を合わせる参列者=13日、浦添市のいなんせ会館

 元社大党委員長で参院議員を2期務めた島袋宗康さん(享年96)の告別式が13日、沖縄県浦添市のいなんせ会館で営まれた。保革を超えた多数の政界関係者らが訪れ、島袋さんとの別れを惜しんだ。

 式場には、カラオケ好きだった島袋さんの十八番で、病床でも口ずさんでいたという「知床旅情」と「芭蕉布」が流れ、参列者らは故人の在りし日をしのんだ。

 知事在職中に参院議員だった島袋さんに法案の協力を求めるなどのやりとりがあったという稲嶺恵一さんは「厳しいイメージのある革新の政治家の中でも非常に穏やかで、保革の緩衝材を果たしていた」とその存在の大きさを振り返った。

 県議時代に保守の立場で島袋さんと対峙(たいじ)したという元参院議員の儀間光男さんは「議会では激しく議論したが、必ず着地点を見つける政治家だった」と評した。「先輩として良い背中を見せてくれた。戦後や復帰を知る巨星がまた一人亡くなってしまい、さみしい」と悼んだ。

(大嶺雅俊)